【最後のブログ④】コスパ・タイパ・ストパ | 328 HOSTEL&LOUNGE
Toggle

staff blog

【最後のブログ④】コスパ・タイパ・ストパ

【最後のブログ④】コスパ・タイパ・ストパ

梅雨に入りましたね。くせ毛の私はこのシーズンになると前髪だけストレートパーマをかけるのが長年の習慣になっているのですが、先日、はじめて訪れた地元の美容室で、目からウロコの出来事がありました。
そこは、どこかのゲストハウス(=328)とそっくりの、1日何名か予約制のワンオペスタイルの美容室です。

地元商店街の話題で盛り上がりながら、ベテランの美容師さんに、前髪に見慣れた白い液体を塗布してもらいます。さぁ、あとは時間を置いて流したら終了かな・・・と思う私。と、白い液体を持ったまま微笑む美容師さん。「液、余っちゃったんで前髪だけじゃなく、後ろも塗ってもいいですか? 余らせても捨てちゃうだけなんで・・・」と・・・。
こんなこと言われたのははじめてで、なんとなく断りずらく、本当は後ろはフワッとしている感じのスタイルが好きなのですが、つい「あ、は、はい・・・」と従ってしまいました。

これ、別にクレームでも何でもないのです。だって、その美容師さんは「お客様のためによかれ」と思って提案してくれたのだから・・。客側の私は、嫌だったら断ればいいだけの話。ですので、美容師さんには何の落ち度もないです。

ただ・・・。ね。 きっとずっとそういうスタイルでやってこられたんだなぁ・・と・・。
私もなんか、おんなじかなぁ・・・と・・・。

昨今の世の中は、コスパとタイパのオンパレードです。

うちのゲストハウスが選ばれるのは、コスパ(周辺ホテルより安い)、タイパ(空港から近い)に他ならないわけですが、私がゲストに絡むことが多いため、コスパで選んだのに、なんか話しかけられて面倒、とか・・。タイパで選んだのに、施設利用説明が長い、とか、「空港近くのアットホームなゲストハウス」というニュージャンルゆえ、客層とのミスマッチがしばしばおきがちでした。

「ゲストハウス、なんでやめちゃうんですか?」と、聞いてくださる常連さんもいるのですが、まさにこれも理由のひとつ。

長年経営していると、だんだんとゲストのニーズと宿のポリシーとの乖離が激しくなってきます。
また、経営に関しても、ワンオペゆえ、厳しく注意されることがないから、どんどんザルになっていく・・・。
そんな感覚を、なんとなーくこの2〜3年持ち続けていたんです。

「宿業、少し充電したらまた始めたくならないですか?」

今朝、”とほ宿”がお好きなゲストさんとコーヒーを飲みながら、そんな話になりました。

なるかもしれないですけど、もう東京ではやらないかもなぁ・・。

これだけは、なんとなく確信がある今の気持ちです。

URL
TBURL

COMMENT ON FACEBOOK

Return Top