開業4ヶ月が過ぎようとしている今、いろんなことがみえてきて、はてさてどうしたもんか…と悩みはじめている。
私がお手本にしたいな、と思っているゲストハウスは、実は地方のほうが多い。ゲストがなんとなーくラウンジに集まってきて、狭い空間で、とりとめもない話をしているあの感じ。
東京とはいえ、いまだに「パーマや」さんがあり、「さおだけ屋さん」が車で回ってくる羽田なら、地方と同じようなゲストハウスが作れるかもしれない…と思っていた。そう当初は…。
先月は、羽田入国時に1泊でうちに宿泊してくれたゲスト(From オーストラリア)が、成田帰国なのに、わざわざまたうちに宿泊しに来てくれた。理由は、初宿泊時に近所の沖縄料理店とカフェを紹介したところ、どっちも大のお気に入りになったから。みんなに歓迎され、お土産をもらい「なんだか、ホームに帰ってきたみたいだーっ」と、彼は言う。
一方で地方のゲストハウスに宿泊してきた彼は、うちの宿に、宿泊客同士が集える仕掛けがないという。「YUKAさん。1つアドバイス。ギターを置いてください。そうすればみんな集まるよ」と彼はいう。
ギター、うん。あったら素敵だねー。でも、うちは住宅街だから、ライブとかはちょっと難しいかなぁ・・・。
ほんと、最近のうちのラウンジには、笑っちゃうほど、人が集まらない。それは、深夜到着、早朝アウトのゲストが多いせいもあるかもしれないけど、なんとなーくそればっかりでもない気がする。
そう、宿として「こんな風に使ってほしい」というメッセージが目先の忙しさに追われて、ぶれてきた気がしているのだ。
宿に泊まる目的は人それぞれで、宿主としてゲストを選ぶことなんて、もちろんできないのだけれど、最近は、荷物だけ置いて遠方へ外出し、そのまま帰ってこないゲストもいて、なんだか面くらう。
だったら、わざわざお金を払って、東京の南の外れのうちに宿泊する必要はないんじゃ? と正直思う。カプセルホテルとか、健康ランドとか、漫画喫茶とか、東京には他人と顔を合わせなくても、一人で気ままに寝泊まりできる場所が、よりどりみどりにあるのだから、、、。
一方で、うちのラウンジに人が集わないからこそ、地元の飲食店などにうちのゲストが流れて、いい感じに、街の人との交流が生まれている現実もある。
うちのゲストが道に迷っていると、地元の皆さんが、うちまでゲストを案内してくれるのは、本当に本当にありがたいことだなぁと感じている。
はてさて、うちが提供できるのは、街の人との出会いなのか? 同じゲスト同士の出会いなのか?
できれば両方経験してもらえると嬉しいという思いで、この場所で営業を始めたけれど、やはりそれは欲張りすぎなのかな、、。
そんなこんなで、今夜も、自分の作りたかった宿のイメージを膨らましながら、深夜1時着のゲストを待つのである。
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