あっという間の4月。ついに東京の桜も葉桜のほうが目立ってきたようだ。今年は、あっという間に咲いて、あっという間に散ってしまった感じがする。ああ、はかないなぁ・・・。だからみんな一瞬の華やかさを楽しむために、大騒ぎするんだろうなぁ・・。桜・・・。
さて、業界的に桜の季節は、繁忙期。昨年までは、桜シーズンに”Central Tokyo”に宿を取れなかった出遅れ組の外国人ゲストで早い時期から、ほぼ満室となっていた328。どっこい、今年はどうも様子が違う。
昨年まで通例となっていた、宿泊難民の外国人ゲストさんと一緒に、まだ空いている宿をしらみつぶしにあたって次の宿の予約をとってあげる、なんていうことは、完全になくなった。
もちろん、今年も長期泊の外国人ゲストもいるけれど、早い時期の予約で、外国人だらけになる予定だった宿が、就活やら東京に用事があってでてきた、日本人ゲストの中期予約(?)で埋まった。もう3年以上、ここで宿をやっていてこんな年は、はじめてのこと・・・。
男性にモテるには、「こんなのはじめて」ってアホのように言っていればいい、とWebに書いてあるけれど、そういっていれば、ゲストにもモテて繁盛するのかな(爆笑)。求む! どなたか要検証!!!
桜のシーズンの繁忙期なのに、繁ぼらない。でも、繁ぼらず、粛々と3年も続けてきたからこそ、体験できているのかなぁ・・・と思えるうれしい出来事もあった。
キャンセルがでた隙間にぽろっと入った、開業当初から通ってきてくれていた兵庫県の女性。最初に来てくれたときは、まだ学生さんで、青春18切符を利用して、東京へライブを見るために来てくれていた。うちの利用客は、羽田の飛行機利用が圧倒的に多いので、長距離を電車で移動してきてくれたことに驚くと「電車の窓から眺める景色と、人を眺めるのが好きなんで、苦にならないです」と淡々と語り、その感想に昔の自分の18旅行を重ねて、最初に来てくれた時から、話し込んでしまったのを覚えている。
そんな彼女が就職し、今度は出張で東京にくるたびに、利用してくれるようになった。そして、一昨日。たまたまキャンセルのでた1ベッドにピョコンと飛び込んできた彼女からの予約。「ああ、急な出張かなぁ・・・」と思っていたのだけれど、なんと、春から東京に転勤が決まったということを、わざわざ報告しに宿泊しにきてくれた、とのこと。
ゲストの方と過ごすのはほんの短時間だけれども、それだけのためにわざわざ、引っ越し準備で忙しい中予約をして来てくれたことが、本当にうれしくて、風邪を引いていて、薬で頭が朦朧としていたのだけれど、深夜近くまで話し込んでしまった。
春、旅だちの季節。繁忙しなかったせいで出会える人たちや、気づくものもあるってことだ・・・。
6月の民泊全解禁で、宿泊施設の事情もまた多いに変わる気がするけれど、いままで出会えたゲストの人たちに感謝して、私なりに粛々と続けていけたらいいなぁ・・と思う。
ともあれ、まずは、このいつまでも治らない、季節風邪を治さないとなぁっと・・・。
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